子どもの外反母趾と健康

21、一生の足は小学3年生までに決まる

私自身が平成5年・6年の2年に渡り、計1か月ほどの期間インドネシアの奥地にて、一日の大半を裸足で過ごし、農作業の手伝いまでもするというインドネシアの奥地の子どもの足と日本の子どもの足との比較調査をしに行きました。これは、現地の学校の協力のもとに実現されたものです。
裸足で過ごす子どもたちの足の筋肉の使い方と発達具合を調べるうちに、日本の子どもたちの足に驚くべき事実を知ったのです。
調査方法は、フットプリンターを用い、足の運動性を見るために歩かせながら踏んでみてもらうと、なんと日本の子どもたちの3人に1人は足指がはっきりと写らないのです。その子の運動時における足の使い方、つまり足指を浮かして歩いていることが一目瞭然でした。

これに対し、裸足で歩く子どもたちの足は、それぞれ形が異なっていても、しっかりしていて足としての条件が十分に満たされ機能していました。フットプリンターでも視診・触診でも、これといった異常はどの子からも感じることはできませんでした。

こうして調査で出た結果をもとに、私は様々な角度から子どもの足の研究・調査を続け、子どもの精神的・肉体的異常は足の異常が深く関係していることを確信したのです。

子どもの親指が曲がっていれば、誰でもそれに気づいてあげられるでしょう。しかし、指上げ足(浮き指)は見た目に異常が感じられないため、誰も気づいてあげられなかったのです。ところが、フットプリンターでは、その異常がしっかりと示されています。

さらにこの調査結果から読み取れることは、そもそも小学校に上がるくらいの年齢までは両者に大差はないのです。しかし、日本の子どもたちは、靴と靴下でほとんど足が覆われる時間を過ごし、すぐ大きくなるからと大きめの靴を履かされたり、上履きを踏んづけて歩いたりという環境で足裏の機能が発達せず退化につながってしまいます。つまり、段々とアーチを支える靭帯が緩み指が上を向いてきてしまうのです。
一方、インドネシアの子どもたちは、学校から帰ると裸足で友達と野原を駆け回ったり、家の手伝いのために砂利道を通って水を汲みにいくという環境下で、足裏の筋肉が鍛えられ機能性が備わってくるのです。つまり、指が下を向いて地面をつかむように踏ん張ってくるのです。
結果言えることは、現地の子どもは年齢が上がるにつれて足がしっかりとしていくのに対し、日本の子どもは年齢が上がるにつれて足指が弱くなるという事実です。

そして、一生の足は小学校3年生くらいで決まってしまうということです。この時期にこそ足裏のバランスを整え、正しい歩行をさせ、身体に歪みを起こさせないことが大切なのです。そして、この状態で小学校高学年頃になると、はっきりと異常が表れてきます。小学校5・6年生から中学生時代は部活などで運動量が急激に増えます。この時に”土台”に外反母趾・指上げ足があると、身体に歪みが起こり、その歪んだところへ運動時に発生する突き上げや左右異なる歩き方による身体のねじれが繰り返されてしまうのです。
そして、X線像では確認できない、軟骨の変形や数値では表れない不調を生じさせてしまうことがあります。大人でさえ写りにくい軟骨は、子どもの場合はなおさら分からないのです。
“足の退化”や”足指の発達不足”、ここに同じスポーツや運動量にも関わらず、悲劇が起こる子どもと起こらない子どもとの境界線が引かれてしまうのです。
九州・福岡鳥栖小学校において三浦医師が調査した結果は、クラスの60%に外反母趾や指上げ足(浮き指)がありました。更に、その中で、外反母趾で15度以上曲がりが進行して、取り返しのつかないと思われる生徒が約7%もいました。

対処法

  1. 3本指テーピング靴下で、子どものうちから足指が踏ん張って歩く癖を付けるようにする。
  2. 歩き始めから4歳頃までは足裏スキンシップ、4歳から小学校3年生頃までは砂利道や玉石の上を歩きそれぞれ足底反射を促すようにする。

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最後にもう一度申し上げますが、小学校3年生くらいまでにその後に付き合っていく足が決まってしまうのです。それまでに、衝撃やねじれを吸収できる足づくりをしてあげることも親御さんの責任としても重大なのです。


このサイトに掲載している情報は、医師の治療を受ける機会を奪うものではありません。
医師の判断を優先され、あくまで「自分でできる未病改善」の参考として下さい。
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