膝の痛みで悩む方がたくさんいますが、なかなか治らなくて病院や治療院を渡りあるいている方やあきらめている方も多いのが現状です。どうしたら良くなるのか、みなさん自分で勉強してみませんか。このページでは、膝の痛みで悩む方に有用な情報を提供し活用していただくのが目的です。
膝の痛みの原因となる障害や疾患はたくさんあります。まずは、その傷病や原因を特定することが改善の早道です。膝のどこが悪いのか専門医の説明を真剣に聞き、きちんとした診断を受けることが大切です。あとは、貴方がその傷病をどれだけ理解して、 改善に向けて努力できるかにかかっていると思います。尚、ページ末には膝の痛みを起こす代表的な傷病を紹介しています。
フットケアの観点から考える膝の痛み
変形性膝関節症、十字靱帯損傷、タナ障害、半月板損傷など、膝の障害はたくさんの種類があります。また、回復が悪く慢性化となるケースが非常に多いのも特徴と言えるでしょう。
膝の痛みの発生原因は、スポーツおよび作業時によるけがや繰り返される過剰な負担による炎症がほとんどを占めますが、中にははっきりとした負傷の瞬間や痛みの発生する原因がわからないといったケースもあります。
慢性化する場合や負傷の瞬間あるいは痛みの発生原因のわからない場合、実は外反母趾や足裏の不安定要素が作用していることが多いのです。
指上げ歩きによる「過剰な衝撃」
指上げ歩きとは、左図の様に靴が脱げないように指先を持ち上げて踏ん張る現象をいいます。この現象はパンプスに限らず、脱げやすい大き目の靴やスリッパ・サンダルなどを履く習慣のある方に多く見られます。
この指上げ歩きによるかかとの突きすぎ(ヒールストライク)が過剰な衝撃を発生させる原因となります。
繰り返される過剰な衝撃を膝関節で受けると半月板軟骨や関節軟骨などが徐々に物理的ストレスによる炎症と変形を引き起こすことになります。


外反母趾や足の不安定要素による「前後左右の歪み」と「必要以上のねじれ」
外反母趾や足の不安定要素により、脚全体が左図のようにねじれを発生することがあります。この様なねじれの作用を受ける部分が膝に集中すると膝関節に存在する組織が徐々にダメージを蓄積していきます。
ねじれの作用により起こりやすい膝の障害は、靱帯損傷やタナ障害、半月板損傷、腸脛靱帯炎、鵞足炎などがあります。これらの障害は、必要以上のねじれが繰り返し作用してねじれのストレス (疲労)が過剰に蓄積している状態のときに、何らかの動作をきっかけに発症します。ですから、「何でこの程度で損傷が起きたのか」あるいは「負傷の瞬間がはっきりしない」などを訴える方も多いのです。針金やアルミ缶などを繰り返しねじるとやがて金属疲労でねじ切れてしまいます。この様な疲労性のダメージが関節やその他の骨格器系でも起こるのです。
前後左右の歪みでも膝の障害が起こります。例えば反張膝のように膝が後ろへ反りすぎている場合は、膝裏の筋肉や関節胞靱帯などに疲労が蓄積し、膝裏の痛みや脂肪腫が発生します。 また、左右の歪みではO脚やX脚を伴う関節軟骨もしくは半月板の障害を発生することもあります。

「前後左右の歪み」「過剰な衝撃」「必要以上のねじれ」を改善するポイント
外反母趾や足の不安定要素を改善し、身体のアンバランスを解消する
外反母趾などにより脚全体のねじれが発生すると「前後左右の歪み」や「必要以上のねじれ」を生じます。例えば両足に外側へのねじれが起こるとO脚となり、どちらか片方がねじれると脚の左右に長短差(左右の脚の機能上および見かけ上の長さの差が大きくなる)が起こります。また、指上げ歩きやハンマートゥ性外反母趾では、ヒールストライク(かかとの突きすぎによる衝撃)による「過剰な衝撃」や「前後の歪み」が発生します。これらを改善するためには、外反母趾や足の不安定要素を改善しなければなりません。
外反母趾や足の不安定要素による「必要以上のねじれ」や「過剰な衝撃」から身体を守るには、衝撃吸収効果の高い素材を使用したインソールやサポーターを着用して保護するのが第一です。また、シューズなどを衝撃吸収効果の高い素材を内臓したものに変える方法もあります。今現在の日本市場で流通している衝撃吸収材の中で、衝撃吸収力と耐久性、および品質のバランスを考えると(株)三進興産で提供しているソルボが一番優れていると思います。このソルボは、イギリスの科学者モリス・ハイルス氏が開発した素材で、外圧を受けると素早く変形し、ゆっくりと元の形に復元することで衝撃 とねじれを吸収するとともに、高い粘弾効果によって圧力を均一に分散する粘弾性高分子化合物です。
このソルボを使用したインソールがカサハラ免震インソールです。(当サイトでも販売しています。) また、外反母趾を改善し、歩行バランスを整えるには、専用のサポーターや靴下などを利用し、足指の体操を行うことが大切です。
外反母趾の改善に関する詳細は、自宅でかんたんフットケア~外反母趾編を参照してください。)

膝の負担を軽減し、膝の動作(前後左右の歪み)を安定させる固定法
様々な膝の障害において、そのほとんどが痛みと腫れを伴い、関節の動作が不安定となります。このままの状態で放置すると関節の靱帯が弛緩し、関節面や半月板軟骨の磨耗や周囲組織の疲労性障害を進行させる恐れがあります。まずは膝の負担を除去し、関節運動を安定させなければなりません。例えば耐久力10kgの構造体に10.5㎏の圧力をかけると時間経過とともにその構造体は潰れていきます。
しかし、プラス1㎏の補強を行い、11kgの耐久力に向上させた場合、同じ10.5㎏の圧力を加えても構造体は同じ状態を維持することができます。人間も構造体として捉えれば、弱った部分に補強が必要なことが理解できると思います。また、人間においては自然治癒力(自己修復能力)が備わっており、破壊された組織を修復あるいは補強してバランスを保とうとする働きが起こります。しかし、過剰な負担が患部に加わると自然治癒力も発揮できません。患部の負担度よりも安静度が上回ることが大切です。
膝の負担度よりも安静度が上回るためには、左図の様なサポーター(ニーロック膝サポーター)を使用するか、もしくはさらし包帯固定を行うことが大切です。よく言われる質問で「固定をすると筋肉がやせてしまうのではないか」と指摘されるのですが、過剰な負担のかかっている組織は、疲労性の炎症やオーバーワークによる細胞活動の低下が起こり萎縮もしくは変性を生じてしまうのです。
生体の細胞は一定の適度な刺激により最も効率の良い活動を行います。過度の刺激に対しては徐々に反応する閾値が上昇し、やがて無反応となります。つまり、固定をしない方が組織の破壊や萎縮を進行させてしまうのです。骨折をした場合、ギブスで固定をして骨が自然に癒合するのを待ち、骨癒合が完了したらギプスをはずしてリハビリを行います。筋、骨格器系の疲労性炎症や物理的損傷において行う治療に対し、この原則は変わりません。
※カサハラ免震インソールやニーロック膝サポーター購入希望の方は製品販売ページをご覧ください。)

サプリメントの活用
関節を形成する靭帯、軟骨や関節運動にかかわる腱などの組織は、その構成成分の重要な要素にグルコサミンが存在します。グルコサミンはアミノ糖といわれる糖タンパクの一種で主に結合組織の細胞間質に存在します。不足すると関節や腱・腱鞘などは非常に弱くなり関節の変形や炎症を引き起こす一因となります。また、体内でグルコサミンを硫酸化し、コンドロイチン(軟骨を形成する主成分)を生成するためにビタミンCが使われます。ストレスや運動あるいは仕事や日常の作業で1日に相当量が消費されるビタミンCは不足すると関節や肌の形成やみずみずしさなど様々な部分に影響をあたえます。筋・骨格器系を原因とした慢性的痛みや疲労による脆弱化に対し、これらの成分が含まれるサプリメントを摂取することがとても有用であることがわかると思います。
しっかりした改善法を行うことで、摂取したグルコサミンが有効に吸収・活用されるように活性化されるのです。サポーターやコルセットなどの矯正・固定と腰痛体操やグーパー運動などによる物理的効果に加えて、サプリメントによる科学的効果を取り入れればその成果も向上します。
尚、変形性関節症などの関節炎や慢性関節リウマチの方には体内で生成することのできない必須脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)も有効成分として知られています。この成分は、同様に必須脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)とともに、イワシ、サンマ、マグロなどで摂取することが可能です。
主な膝の痛みを起こす傷病
上記のように膝の痛みにおいて、発生原因のはっきりしないものや、慢性化してなかなか改善されないものに対しては、土台である足から全体のバランスを見て解決策を考えることが大切です。その上でやはり固有の疾患の特徴や対策も把握しながら考えることも重要であります。そこで、比較的多く遭遇する膝の傷病を以下に紹介します。またその詳細は各傷病名をクリックしてください。
スポーツ障害あるいは事故による外傷で発症することが多く、膝関節のゆるみ(動揺膝)などの後遺症を残す症例も多い。十字靱帯損傷、内側側副靱帯損傷、外側側副靱帯損傷など。
主に更年期以降の女性や老人に多く見られ、膝関節の軟骨が萎縮し、関節の隙間(関節間隙)が狭くなり、また大腿骨や脛骨の関節面あるいはその周囲に棘状の変形などが生じる。
スポーツ障害や事故による外傷で発症することが多く、慢性関節水腫(関節に水が溜まること)や変形性膝関節症などの後遺症を残すことも多い。
バスケットボール、バレーボール、サッカー、ダンス、チアリーディングなど、ジャンプや屈伸動作の多いスポーツに発症しやすい。また成長期ではオスグット・シュラッター病になる症例も多い。









