
「過労性構造体医学」とは、全患者の80%~90%をしめる負傷の瞬間を特定できない亜急性・慢性・神経不調に対する「診断法」と「治療法」と「予防法」である。
新しい言葉なので、「過労性」・「構造」・「体」医学とは何かを簡単に説明する。
重力には必ず時間が伴い、時間経過の中には過労時間が伴うということであり、この過労時間つまり「過労性」を発生させる最大の破壊のエネルギーが、過剰な「衝撃波とねじれ波」という介達外力である。
(過剰な「衝撃波とねじれ波」が最大原因となる過労性の損傷をいうのである)
体環境には必ず重力が伴い、身体つまり「肉体」及び「精神」が生活環境条件の中でどのような影響を受けているかを判断する考え方で、ここでいう体とは肉体、主に患部に対して反復性のストレスを繰り返させてしまう生活やスポーツなどの環境条件のことである。
(片寄った生活環境、つまり環境学的条件が最大原因となる損傷をいうのである。)



人間はビルなどの建築物と違って、歩くという動作が伴う力学的構造体である。人間には歩く度に過剰な衝撃波やねじれ波という介達外力が発生し、生活環境条件の中で反復され、歪みの大きい所から破壊して、負傷の瞬間を特定できない損傷を起こす。
負傷の瞬間を特定できない亜急性・慢性・神経不調には、必ず上記の「過労性」・「構造」・「体環境」のアンバランスが隠れている。これを解明した理論が「過労性構造体医学」なのである。
また、負傷の瞬間を特定できないスポーツ障害においても患部を診断する場合、
特に、過労時間となる「過剰な衝撃波やねじれ波」は、足裏の機能低下が最大の発生原因となり体患部の運動器系・自律神経系の損傷を招いているのである。これが、次のフットケア学で説明する「足裏の異常と健康との関係」なのである。
「過労性構造体医学」の基本理論は、次の5項目である。
自然界と人間は重力の中では同じ力学的構造体、という哲学である。
原因不明の損傷を解明する8方向の診断と、原因のはっきりしている損傷を加えた10方向の診断。
本来、西洋医学も東洋医学もまたその他の医学もない。最も効率的な医療行為や健康行為は3原則の中にある。
人間は重力との調和を効率的に保つことを最優先している。その重力との調和を最も多くコントロールしているところが、足裏の機能である。
ケガや事故などによる新鮮な損傷と、負傷の瞬間を特定できない亜急性・慢性・神経不調との関係は細胞損傷の事実とその程度は同じであり、従って固定も同等にするかそれ以上にしなければならない。
上記の5項目の詳しい説明は、専門書『過労性構造体医学』(医道の日本社)で取り上げている。
自然界の法則を分かり易く説明すると、次のような次元構造の図式に分けることができる。
| 1次元 | 点線とイコール縦 |
|---|---|
| 2次元 | 縦に対する横 |
| 3次元 | 縦と横に対する高さ |
| 4次元 | 縦と横と高さに対する時間 |
| 5次元 | 縦と横と高さと時間に対する環境 |
自然界5次元構造の法則を力学的構造物に置き換えると、次のようになる。
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この5次元からなる「自然界5次元構造の法則」に従った診断と治療と予防医学が、哲学であり、臨床治療医学の根本理論となる。その哲学に裏付けられた「過労性構造体医学」は、1.の構造医学 2.の過労医学 3.の環境医学で構築されている。
まとめてみると、「構造物(縦×横×高さ)には、過労時間(衝撃波×ねじれ波)と、環境(環境条件×)が伴う」という考え方であり、この自然界の法則を人間に当てはめたのが「過労性構造体医学」の中心理論であり、その裏づけとなる哲学が「自然界5次元構造の法則」なのである。
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第3の医学「過労性構造体医学」で説明してあるが、ニュートンは重力(引力)を発見した。過労性構造体医学においては、重力の中に10通りのアンバランス「10方向の診断」が存在していて、この中の8通りのアンバランス「8方向の診断」が日常生活の中で自覚しにくいストレスとなって、負傷の瞬間を特定できない亜急性、慢性、神経不調の根本原因になっている、と言っているのである。
この「8方向の診断」の他にあと2つ「先天的アンバランス(遺伝的や生まれつきのアンバランス)」と「後天的アンバランス(ケガや事故・病気などによるアンバランス)」を加えた診断法を「10方向の診断」と呼んでいるが、この2つは原因や負傷の瞬間をはっきりと特定できる損傷なので主に医師や柔整師が行う新鮮な損傷としての治療範囲となる。これに対し、「過労性構造体医学」においてはこの先天的や後天的アンバランスを外し、原因や負傷の瞬間を特定できない 8通りのアンバランスを取り上げて「8方向の診断」と呼んで、主に柔整師・整体・カイロ・鍼灸師などの治療家または健康促進者の施術範囲としているのである。
●8方向の診断とは、運動器系や神経系に発生した、原因不明の痛みや損傷を解明する診断法である。
●10方向の診断とは、8方向の診断に2つの原因のはっきりしている損傷を加えた診断法である。
8方向の診断 その根拠は次の通りである。
地球は、絶対的重力の支配下にある為、「自然界5次元構造の法則」を重力とのバランスで割算すると、8通りの自覚しにくいアンバランスが存在している、という理論である。
| 自然界5次元構造の法則 | ÷重力=「8通りのアンバランス」 | |
|---|---|---|
| 1次元構造 | 縦× | |
| 2次元構造 | 横× | |
| 3次元構造 | 高さ× | |
| 4次元構造 | 時間× | |
| 5次元構造 | 環境× | |
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縦×横×高さ×時間×環境
重力とのバランス |
=8通りのアンバランス (8方向の診断) |
| 8通りのアンバランス=1(前)、2(後)、3(左)、4(右)、5(上下)、6(衝撃)、7(ねじれ)、8(環境) | |
このように、縦×横×高さ×時間×環境を重力とのバランスで割ると、上記のような8通りのアンバランスに分けられる。
負傷の瞬間を特定できない亜急性・慢性疾患・神経及び身体の不調が発生する根本原因の殆どが、この1から8までのアンバランスの中のどれかであり、またはこの中のいくつかが複合した結果だったのである。更にわかり易く説明すると、1.の構造学的歪み 縦(前・後)×横(左・右)×高さ(上下)のアンバランスのいずれかに、2.の過労学的損傷となる 時間(過剰な衝撃)×(過剰なねじれ)のアンバランスが、介達外力を発生させ、スポーツや片寄った日常生活、つまり3.の環境学的条件(環境)のアンバランスにより、反復性となって患部に繰り返されていることを診断する方法なのである。
亜急性・慢性・神経不調に対する正しい治療法(最も効率的な治療法)は1つしかないのである。その裏付けとなる理論を「自然界5次元構造の法則」と「治療の3原則」を用いて説明する。
治療の3原則とは、(1)構造医学 (2)過労医学 (3)環境医学を同時に行うことである。
| 自然界5次元構造 | 1次元構造 | 縦× | 前のアンバランス | 構造医学 | (1) | 治療の3原則 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 後のアンバランス | ||||||
| 2次元構造 | 横× | 左のアンバランス | ||||
| 右のアンバランス | ||||||
| 3次元構造 | 高さ× | 上下のアンバランス | ||||
| 4次元構造 | 時間× | 衝撃のアンバランス | 過労医学 | (2) | ||
| ねじれのアンバランス | ||||||
| 5次元構造 | 環境× | 体環境のアンバランス | 環境医学 | (3) |
| 1 | 縦×横×高さ× | (1)構造学的歪みの回復 |
|---|---|---|
| 2 | 時間× | (2)価値的時間を生み出す、免震と血行の回復 |
| 3 | 環境× | (3)安静固定により患部の環境条件の回復 |
正しい治療法(最も効率的な治療法)はこの3つの組み合わせ(治療の3原則)をもって初めて医学として成り立つのである。そして、それが唯一「医療行為」と呼べる治療法なのである。3つの中の1つや2つだけでは、対処療法や癒し、気休め的な行為で終わってしまうのである。
| 時間の概念 |
|---|
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A.価値的時間 同じ1時間でもプラス面が多く作用した時間。(回復につながる微細な衝撃波とねじれ波) |
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B.時間的時間 同じ1時間でも時計(自然発生)的に過ぎた時間。(自然界にある適正な衝撃波とねじれ波) |
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C.過労的時間 同じ1時間でもマイナス面が多く作用した時間。(損傷につながる過剰な衝撃波とねじれ波) |
健康促進行為(ケア)においても、必ず3原則に従わなければならない。
「治療の3原則」は患部に対する治療が中心であるのに対し、「健康の3原則」は全身的な観点からの施術である。次の(1)(2)(3)の施術を同時に行うことが最も効率的な健康促進であり、1つ欠けてもまた1つだけを行っても対処療法・気休め・慰安行為で終ってしまい、新しい時代の健康行為として成立しないのである。

(注)肉体及び精神は、環境条件に支配されている為、環境医学の中に肉体と精神が含まれる。
| 健康の3原則における定義の集約 |
|---|
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1.バランス 2.血行 3.栄養 |
これまでの理論を実際の施術の中で、どのように判断し、どのように当てはめるのか、その診断法と治療法を「過労性構造体医学」の定義に則って具体的に説明する。
8方向の診断法と具体例
同じような日常生活また全く同じような条件下でスポーツをして、健康になる者がいる一方で逆に負傷の瞬間を特定できない損傷が発生する者とに分かれる。
そのメカニズムを力学的に追求し、隠れていた本当の原因を解明することが重要です。負傷の瞬間を特定できない損傷やスポーツ障害を診断する合理性を、「8方向の診断」の裏付けをもって、具体的に説明する。
患部を診断するポイントとして、まず患部に対し、最初に構造学的歪みとなる(1)(前・後・左・右・上下)の歪みのいずれかと、その程度を%で構造医学により判断する。通常、10~30%の要因と考える。
次に、過労学的損傷となる(2)(過剰な衝撃波とねじれ波)の発生のいずれかと、その程度を%で足裏の異常から過労医学で判断する。通常、50~80%の要因と考える。
最後に、環境学的条件となる(3)(日常生活やスポーツ環境条件)のいずれかと、その程度を%で環境医学をもって判断する。通常、10~20%の要因と考える。
このように、負傷の瞬間を特定できない損傷を診断する場合、(1)構造学的歪み (2)過労学的損傷 (3)環境学的条件 の3つに分けて診断するのである。
また、スポーツ障害の診断においても障害を起こす者と起こさない者とに分かれる。この場合の分かり易い診断法として、まず各種のスポーツを(3)の環境学的条件に当てはめ、これが反復性となる損傷度が10~20%ある、ということを前提にし、次に(1)の患部の構造学的歪み(前・後・左・右・上下)のいずれかを10~30%の損傷度と判断し、最後に(2)の過労学的損傷(過剰な衝撃波とねじれ波)のいずれか、または両方が介達外力となり足裏の異常に時間経過を加え、その損傷度を50~80%と判断する。
この(1)(2)(3)がそれぞれの割合で100%になったとき、負傷の瞬間を特定できないスポーツ障害が発生しているのである。
このように、スポーツ障害においてもA図「8方向の診断」に沿って、(1)構造学的判断 (2)過労学的判断 (3)環境学的判断 と区別していくと、同じ条件下でスポーツをしても故障を起こす者と起こさない者との差や隠れていた本当の原因がはっきりとみえてくるのである。
(3)の環境学的条件に当たる、スポーツや片寄った日常生活や仕事による損傷度は問診によって、その程度を判断しなければならない
詳しくは、専門書 過労性構造体医学(医道の日本社)の中の実技編を参考にして下さい。
負傷の瞬間を特定できない損傷やスポーツ障害に対する治療法、その合理性を治療の3原則の裏付けをもって具体的に説明する。
徒手整復・整体・カイロなどの手技をもって、患部及び全身のバランスを整え、更に足裏のバランスも整え正しい歩行を促し、患部及び全身の構造学的歪みの改善を図ることで硬縮筋や腱を弛緩させ、自然治癒力を発揮させる。
過労時間(マイナス時間)を価値的時間(プラス時間)に変えるため、免震処置と共に電気・温熱・マッサージなどの血行促進行為を用いて、患部及び全身の過労学的損傷による血行不良の改善を図ることで、硬縮筋や腱を弛緩させ、自然治癒力を発揮させる。
患部に対し、負担度より安静度が上回る固定にて、環境学的条件の改善を図ることで患部の硬縮筋や腱を弛緩させ、自然治癒力を発揮させる。
治療の3原則とは、上記①②③の行為を1つと捉え同時に行うことなのである。
家が傾いたら誰でも土台からその原因を判断したり、正していくという考えが自然に起こるように、人間にも土台となる足裏からそれぞれの主訴や疾病、様能を判断し、そして正していくということが施術や予防医学の中心に来なければならない。
なぜなら、人間は重力とのバランスを効率的に保つことを第1優先にしているからである。そして、その重力とのバランスを一番多くコントロールしているところが人間の土台となる足裏の機能なのである。
つまり、重力とのバランスが効率的に保たれたところに健康と美が生まれ、運動能力の高まりと共に進化が促されているのである。逆に、重力とのバランスが狂ったところに負傷の瞬間を特定できない痛みや病気が生まれ、運動能力の低下と共に退化が促されている。
人間の土台となる「足裏のバランス」から診ないと、医学は進歩しないのである。これまでの片寄った先入観、曖昧な言い訳、気休め、慰安的な診断と治療法が一掃されなければならない。
「過労性構造体医学」は、これまで解明できなかった現代医学の盲点を全て解明しているものである。
「足と健康との関係」について詳しくは、「フットケア学とは」のところでも述べている。
歩く時は必ず衝撃波とねじれ波が発生している」という事実に気付くべきである。
そして、バランスの保たれた足裏の機能は、その衝撃波とねじれ波を吸収・無害化するが、バランスの不安定な足裏は、過剰な衝撃波とねじれ波を身体に蓄積させてしまう、ということである。これが、同じ条件下であっても障害を発生する者と、より健康になる者との差になっているのである。
詳しい説明は、専門書『過労性構造体医学』(医道の日本社)を参照下さい。
| ■1.安定機能の低下(縦×横×高さ)× |
|---|
| 積木の一段目の原理 → 骨格や姿勢を悪くする。 |
| (例) 顎関節症、偏頭痛、左肩こり、顔面の左右差、側弯症、猫背、骨盤のズレ、O脚、下肢の長短差、開脚運動制限、悪い歩き方・走り方、骨盤の四角映像、下半身太り、巻き爪 |
| ■2.免震機能の低下(時間)× |
|---|
| 地震の縦揺れ・横揺れの原理 → 過剰な衝撃とねじれによる破壊のエネルギーが発生 |
| (例) 関節の変形、疲労骨折多発、中学2年生の分離症の多発、中高生のヘルニアの激増、半月板骨折、頚椎の痛みや変形多発、スポーツ障害多発、アキレス腱断裂の根本原因、自律神経失調症(頭痛、肩凝り、メニエル、高血圧、低血圧、うつ病、著しい冷え性、パニック症、不眠、頭の重さ、頚のだるさ、ED、眼圧異常)など |
| ■3.運動機能の低下(環境)× |
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| 竹馬の原理 → 体が硬くなり、運動能力が衰える。 |
| (例) 運動能力の低下、柔軟性・敏捷性・調整能力の低下、持久力の低下、顔面転倒、子供の転倒率と骨折の頻度の比例、成人病の発生原因、高脂血症、心筋梗塞、脳溢血、脳梗塞、生活習慣病が原因となる糖尿病 |
新鮮な損傷に対しては、その臨床治療の前提マニュアルとなる基礎理論の中に、固定学が存在している。これと同じように、負傷の瞬間を特定できない亜急性・慢性・神経不調に対しても、前述の固定学が必要である。
臨床治療の現場では長いこと現代医学万能、化学薬品万能といった先入観が植え付けられ、同時に亜急性・慢性損傷・神経不調に対してもミクロ的に追及し過ぎるあまり、治療の基本である「固定」が甘くなってしまったのである。また、固定が甘くなるもうひとつの理由として、これらの損傷は緊急性・危険性そして治療効果のリスクが少ないという考えからの怠慢である。
更に、これらの損傷に対しては「面倒な固定をしない。したくない。」という意識が術者と患者の両者に共通するからであり、亜急性・慢性損傷・神経不調に対しては固定をしなくても問題ない、固定はしないものだという誤った先入観が存在しているからである。
| 固定力の定義 | 亜急性・慢性の神経不調などの過労性の損傷を治癒に導く90%の働きが固定にある。従って、治療は90%の固定力をもって行わなければならない。 |
|---|---|
| 固定量の定義 | 適量の固定とは、患部に繰り返される負担度(破壊力)より安静度(治癒力)が上回る固定量を言う。 |
| 固定期間の定義 | 一定期間の固定は、患部の環境学的条件を整え、自然治癒力を発揮させることにより、何人も必ず快方に向かうという原則に従わなければならない。 |
| 固定による自然治癒力の定義 | 亜急性・慢性の疾患や神経不調などの過労性の損傷であっても、固定によって起こる「過剰仮骨の吸収と付加骨の添加」という、自然治癒力の原則に従わなければならない。 |
| 固定優先の定義 | 固定により筋力が落ちる心配より、固定にて治癒に導くことを優先させなければならない。 |
ケガや事故などによる新鮮な損傷と、負傷の瞬間を特定できない過労性の損傷(亜急性・慢性・神経不調)との関係は、細胞損傷の事実とその程度は同じであり、従って固定も同等にするか、それ以上にしなければならない。

固定学は1の環境医学の中に含まれる。患部の環境条件を回復させる処置として、負担度(破壊力)より安静度(治癒力)が上回る固定を施し、自然治癒力を発揮させる。
| 5次元構造環境医学 | 患部に対する環境とは | 肉体的:固定学、栄養学、薬学、安静学、etc… 精神的:音楽的療法、安らぎ、癒し、気功、etc… |
|---|
このように負傷の瞬間を特定できない亜急性・慢性・神経不調に対して、固定学の必要性と、その裏づけが過労性構造体医学の中で理論的に構築されているのである。
ここでいう神経不調とは主に自律神経失調症状を指しているが、坐骨神経痛症状を始めほとんどの神経症状の根本療法として固定が必要なのである。自律神経失調症状と頚椎損傷の因果関係について説明する。
まず、足裏にその共通点を見つけることができる。足裏の異常である外反母趾や指上げ足(浮き指)・扁平足・ハイアーチ・外反足・内反足のある人は、無意識のうちに指上げ歩き(足指が地面に接地しないで指が浮いた状態での歩行)をし、足裏が不安定になる。足裏が不安定になると、次の3つのストレスが発生する。
第1に、足裏が不安定になると、前述「足と健康との関係」の中で「積木の1段目の原理」で説明したように、その最上部にあたる頚椎1番目(頭蓋骨と頚椎との接続部)が足裏の不安定を補おうとして歪みが起る。
第2に、その歪んだところに「地面の縦揺れ・横揺れの原理」で説明したように、歩行時に介達外力となる過剰な衝撃波とねじれ波が発生し、これを頚椎1番に伝えてしまう。
第3に、運動能力や歩行能力の衰えと共に「竹馬の原理」で説明したように、日常生活やスポーツなどの環境条件の中で、介達外力が反復性となって頚椎1番へ繰り返し伝えてしまう。

では、なぜ首が足裏の不安定を補い易いのか。
このようなメカニズムで、足裏の異常つまり不安定があると頚椎の1番とその上部にあたる頭蓋骨との接続部を圧迫し続け、次第に変形や破壊、微細な疲労骨折を起してしまうのである。変形や破壊、微細な疲労骨折が起ると、主に頚椎の1番目周辺から液状のカルシウムが流れ出てX線やMRIなどの画像診断では見つけられない、または写らない軟骨の肥厚や骨棘が起ってくる。石灰化が進むと、医学的には「後従靭帯硬化症」と呼ばれる症状になる。また疲労骨折を起した場合は、中からは脳室やクモ膜化腔を満たしている骨髄液が流れ出し、髄液の絶対量が減少するため自律神経失調状態である、頭痛・肩凝り・めまい・吐き気・著しい疲労感などが出る。医学的には、これを「低髄液圧症候群」と呼んでいる。この髄液の漏れは、スポーツや軽微な外傷でも起こってくるが多くの場合、歩行時における足裏からの「過剰な衝撃波」なのである。また、軽微な外傷でも起るとされているがこれは既に90%の過労性の損傷が蓄積されていて残りの10%が軽微な外傷となっているのである。
頚椎と頭蓋骨の接続部には自律神経が集中し、交感神経や副交換神経がカルシウム液や髄液で圧迫され易くなる。圧迫された神経は、伝達不良に陥り各器官や臓器の中立を保つ働き、または効率的に健康を保つ為のホルモン伝達物質の偏りが起ってしまうのである。健康な状態を車で例えると、ギアがニュートラル(中立)の状態を指し、人間では首の安定によりホルモンのバランスが正常に保たれ、それぞれの状況に対応してギアが後進(機能低下)に入ったり、前進(機能亢進)に入ったりして身体を安全に、そして健康に導くようになっている。このギアが壊れ、その結果、ニュートラル(中立)を保てず、前進かバックのどちらかに片寄ってしまう為、その先にある器官や臓器が機能低下したり、逆に機能亢進になり病気が起っているのである。その代表的なのが自律神経失調症状なのである。
自律神経失調症状としては、首の疲労感やだるさから始まり、肩凝り・頭痛・めまい・メニエル・吐き気・不眠・高血圧・低血圧・躁鬱病・パニック症・著しい疲労感・男女の更年期障害・EDなどであり、中には喉に何か詰まっているような感じがあると訴える人もいる。病気としては、糖尿病や腎機能低下・肝機能低下・甲状腺機能の低下や亢進・不整脈・胃腸障害(便秘や下痢の偏り)などの大きな要因になっている。
このように、「足裏の異常と病気との関係」を極端な考え、飛躍的な考えと思いがちであるが、ただ研究や統計的裏付けを取った人がいない為、報告されておらず認識が不足しているだけである。負傷の瞬間を特定できない亜急性や慢性・神経不調の人たちの足に、外反母趾や指上げ足などの異常を90%の割合で見つけることができる。
第1に整体やカイロに加え、足裏のバランスをテーピングで整え、頚椎を安定させる。
第2に、血行の改善の他、靴の中には人工筋肉素材の免震インソールを入れ、「過剰な衝撃波とねじれ波」の吸収無害化を図る。第3に、最も重要な対処法として、頚椎コルセットを用いて固定を図る。頚椎への損傷度(破壊力)より安静度(治癒力)が上回る為の固定を施すことにより、過剰仮骨の吸収と付加骨の添加という自然治癒力の原則に従う。固定は症状によってその判断をするが、固定が最も有効的な手段であることは、固定学で説明した通りであり、これが自律神経失調症に固定が必要な理由である。
![]() 足裏バランステーピング |
![]() 免震インソール |
![]() 首らくちん |
<幹と枝葉を分けて幹を残す>
いろいろな医学書や情報誌を読んだり、あらゆる研究会、勉強会、講習会に出席しているのに、今ひとつ納得のいく診断や治療に結びつかない、そして日々の施術に生きがいや充実感を見出せない、やる気が起きない、自分の無能を棚に上げ、患者が少ないことを他人のせいにし愚痴ばかりいっているという人は隠れている本当の原因、そのメカニズムを読み取れないという診断力に問題があるのです。
それは「重力とのアンバランス」に「時間」と「環境」を加えた『8方向の診断』、8通りのアンバランスの診断法が身についていないためなのです。
「正しい診断ができていないので、正しい治療につながっていない」という真実を本能が無意識の内に感じ取り、これが仕事に誇りが持てない、心が満たされないという現象を引き起こしていたのです。
このような人の場合はたいてい、枝葉抹消に陥ってしまっているのです。つまり、痛いところだけに目を奪われ、本当の原因を足元から力学的に見抜くことができなくなってしまっているのです。枝葉(痛むところ)だけではなく、幹(痛む本当の理由)が何かという事を見抜く力が大事なのです。
その為には、自然界と人間は同じメカニズムという「過労性構造体医学」で、常に幹と枝葉を分ける訓練をしていかなければならないのです。
原因不明の痛みは「8方向の診断」に照らし合わせ、原因(メカニズム)を徹底的に追究していくことです。この鍛錬と追求の積み重ねによって、原因の理解度が「ぐーっ」と上がっているようになります。たとえ機械的な努力であっても、毎日弛まず積み重ねていくことにより、正しい診断のレベルは上がってきます。そして、一旦蓄積された診断力は真実への目覚めと共に、次第に実力として備わり、生きがい、充実、誇りにつながっていくのです。くれぐれも流行の治療や情報に惑わされてはなりません。
その1つの方法で全てが治せるという片寄った思い込みでは進歩はないのです。
自然界の法則に従って、私たちの体も力学的に診断しなければならないのです。
新しい医学の中で、幹と枝葉を分け、幹を残せる人が増えれば増えるほど、我々の健康法は急激な進歩を遂げることとなり、またその努力をした者は必ず報われ繁栄するはずです。そして、念願である医師の役割と治療家の役割、更には健康指導者、ネットワーカーの役割が平等に区別され、それぞれの役割をもって共存できるようになり、より高度な健康促進行為を人類に提供することができるようになると思うのです。ここに健康産業で成功するための基礎があるのです。